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歯医者に行ったら謎の水を売られた話

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謎の水

 虫歯が酷くなってしまい、近所の歯医者に通院を始めました。歯科衛生士の方から「口内環境が良くないのでマウスウォッシュで整えましょう」と言われポイックウォーターという聞き慣れないものが出されました。

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 支払いの際に3,680円と言われ「やけに高いなー」と思い、内訳を見たら保険外負担の覧に1,650円のポイックウォーターが出されていました。「いや、保険適用のものじゃないんかい」と思いつつ、商品を受け取りました。

 それで出されたのがこれ。

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 「成分: 塩化ナトリウム、水」と書かれており「???」となりながら、商品を説明する紙をいただきました。

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 この段階では何も考えずに会計を済ましたところ、受付の方から「1日5回、本製品で口をゆすぐことをお勧めします。無くなったら、ボトルを再度持って来ていただけましたら、詰め替えます」と言われ「この製品はここで作っているんですか?」と聞いたところ「はい、当院で作っています」と言われました。その時は何も考えずに病院を出ました。

 その帰り松屋でステーキ丼を食べながら「いや、塩化ナトリウムって塩じゃね? つまりこれ、塩水じゃね? というか、なんでこの商品説明のペラ紙は医薬品じゃないのに効果効能を謳ってるんだ?」と疑問に思い、再度歯医者に向かい受付で事情を聞きました。

わたし「すみません。こういったものに明るくないのですが、成分に塩化ナトリウムと水とあるが、これは何ですか? 塩水ですか?」

受付「これは次亜塩素酸を希釈した水です」

わたし「いただいた紙では効果効能を謳っていますが、これは医薬品ですか? 機序がわかるものやエビデンスなどはありますか?」

受付「そちらに掛けて、少々お待ちください」

そう言われ、椅子に座って待っていたところ、医院長がいらっしゃり製品の説明を受けました。

医師「成分に塩化ナトリウムとありますが、これは高濃度の塩化ナトリウムを卸して、電気分解を行い次亜塩素酸を作っています。それを水で希釈しています」

 そういって、製品を説明する冊子を見せていただきました。「いや、次亜塩素酸がどういったものかはわかっているんだけど、それで口をすすぐってマジ??」と思いながら

わたし「紙では具体的な効果効能を謳っているが、これは医薬品ですか?」

医師「……(口ごもる)」

わたし「つまり、これは雑品という認識でよろしいですか?」

医師「はい、そうです」

わたし「わかりました。ありがとうございます」

そういって家に帰りました。

薬事法違反っぽい(違いました)

 結論から言ってしまうと、この製品は薬事法に違反する商品だと思われます。当初、商品説明の除菌という言葉に引っかかっていたのですが、どうやら除菌という言葉は雑品でも利用可能な言葉なようです。

 ただ風邪やインフルエンザ予防には、10秒ほどガラガラうがいも効果的という一文は医薬品的な効能効果を標ぼうしているためアウトっぽいです。

2020/10/24 追記

 東京都福祉保健局業務課に問い合わせをしたところ

「歯科医師が診察の結果、口腔内の衛生状態を維持することを目的として、販売する場合、雑品であっても効果効能を標榜しても問題は無い。ただし、それが医師の診察なしに購入できる状態(来院した人の誰でもが、この次亜塩素酸水溶液を購入できる状態)であれば薬機法違反です」というお返事をいただきました。新型コロナウイルス関係でお忙しい中、お電話でご回答をいただきありがとうございました。

 というわけで、私の浅学さを表に出してしまいました。誤解を与えてしまった方、申し訳ありませんでした。でも、この歯科医院には正しく説明を受けていなかったことに不満があるため、お詫びをしたくない悔しさ。

追記ここまで