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親知らずを5本抜歯した手術について

こんにちは、高橋です。

本稿は人体改造 Advent Calender 2017 の15日目の投稿です。

adventar.org

親知らずを5本抜歯した話が人体改造なのかちょっと心配になりつつ、筆をとらせていただきます。なお、この手術を行ったのは4年~6年ほど前の話になりますので、若干記憶が曖昧な部分があります。その点はご容赦ください。

親知らずって?

親知らずとは何か・・・・・・という話を進めようとおもっても、私は歯科に詳しい訳でもなく、医学に詳しい訳でもないので、治療を受ける側からの視点で簡単に説明をすると、生えてくる人も居れば生えてこない人も居る余計な歯です。

日常生活に支障を来さなければ放置されることもあるそうですが、親知らずが横向き、ないし斜めに生えてきた場合、虫歯やその他諸々の口内環境の悪化につながるため、抜歯が推奨されているようです。

私の場合も地元の歯医者に虫歯でかかったときに親知らずの存在が発覚、その時点では4本の親知らずが確認されていて、大きめな病院にかかることになりました。

抜歯と言うけど

先ほどから「抜歯」という言葉を使っていますが、親知らずを除去する手術の場合、素直に歯を抜く場合と、歯をかち割る作業にわかれます。これは、親知らずの生え方の問題で、記憶が曖昧ではありますが、横向きに生えている場合は歯肉を切開し、ミノのようなもので、歯をかち割り除去を行います(行うそうです)

歯をかち割る作業の場合、患者の体力的・精神的な負担が大きく、本数が少ない場合は複数回に分けて手術を行いますが、4本ともなると患者の負担は大きいです。冷静に考えて欲しいのですが、例え麻酔をかけていたとしても、口の中にミノのようなものを突っ込み、ガンガンと叩かれている様子を4回も見るというのは、想像するだけで心に来るものがあります。いやいや困ったなと親と相談をしながら大きめな病院にかかりいろいろと相談をしていると、新事実が発覚しました。

5本目の親知らず

5本目の親知らずと言われても、意味が分からない方がいらっしゃるかと思いますが、親知らずのもうひとつ奥側に歯が生えていました。私でも何を言っているか意味が分からないのですが、上下左右にある親知らずに対して、レントゲン写真の右奥側にはさらにひとつ白い影がありました。担当医も「これは珍しいパターン。いわゆる先祖返りです」と関心しており、そこそこレアパターンのようでした。

5本目の親知らずはそこまで育っては居ませんでしたが「ま、これだけ沢山の親知らずがありますし、負担も大きいと思います。全身麻酔をして一度に抜いてしまいましょう」という運びになりました。

抜歯で全身麻酔

たかが抜歯に全身麻酔と言うと、馬鹿らしく思えるかもしれません。しかし、手術中の苦痛を取り除くという目で見れば極めて合理的な判断と言えます。これが私の初めての入院&手術となりました。

医師からのインフォームドコンセントがあり、全身麻酔を行う場合、意識が戻らない場合があるという同意書にサインが求められます。たかが抜歯、されど抜歯、これで意識が戻らないとか笑い事ではありません。もちろん、今の全身麻酔は安全性が担保されていますが、それでも当事者になると怖いものがありますよね。

あれよあれよと時間が過ぎ、手術の当日になりました。

初めての全身麻酔

生まれて初めての全身麻酔でした。今まで大きなケガをしたことがなかったので、手術台に寝転がるのも初めてで、ドラマのような手術用の明かりに関心した記憶があります。こういう情況になると、思わず軽口を言ってしまうのが私の悪癖で「うわ、ドラマで見たようなまんまですね」みたいなことを言ったら、執刀医の人が苦笑いをしていました。

なんだかんだで人生初の体験が盛りだくさんで、自分でもしょうも無い軽口を叩いていないと、心配で仕方が無かったのでしょう。

執刀医の方が、これを吸ってくださいと全身麻酔の吸引器を口に当ててきたので、目の前で皓々と光る手術用のライトに目を向けながら、麻酔を吸引します。最初は「あれ、全然効かないんじゃ無いか?」と思った次の瞬間には意識がなくなっていました。

覚醒と吐血

 「高橋さん、起きてください! 高橋さん、起きてくださ~い!」という看護師の声に意識が現実の元に引きずり戻されました。といっても、意識は朦朧としており、夢うつつ。酩酊状態で、なぜか亡くなった母方の祖父のことを思い出していました。

口内の出血が激しく、血を吐き出しました。北斗の拳の世界です。

その血が喉に張り付いたため、まともにしゃべることができず、その状態が病床に伏していた祖父の姿に重なったのでしょう。立ち会いをしていた母にも、麻酔から起きた直後に意味が分からないことを言っていたと聞かされました。

さて、意識は戻ったものの、血が止まりません。手術は無事に成功したものの、口の中を切開して、縫ってはいますが血が出続けています。しゃべることもままならず、声はしゃがれ、何度も口にたまった血を吐き続けました。

落ち着いた後、手術は無事に成功し、5本とも歯を抜いたことを聞かされました。その後、抜いた5本目の歯をいただきました(もらってどうするんだ)。残念ながら、その歯は行方不明なのですが・・・・・・。

予後

手術後も熱が引かず、1日目は座薬の解熱剤が投与されました。たかが抜歯、されど抜歯、出血も続き、熱にうなされ地獄のような1日目が終わりました。

2日目からは熱も引き、徐々に体調が改善されてきました。とはいえ、上下左右の奥歯の箇所が切開されているわけですから、まともにモノが食べられません。食欲が無かったということもありますが、2日目はほとんどの食事に手がつけられませんでした。

3日目か4日目頃は元気を取り戻し、食事に手をつけました。出された食事は「何か」をミキサーにかけたもので、離乳食というか、介護食というか、そのような類いのものを粛々と飲み込みました。食事の後はスポイトのようなもので、歯があった場所にゴミがたまらないように、患部を洗浄する必要があるのですが、これもまたなんというか大出血でした。

何日間入院していたのか、記憶が定かではないのですが、たしか4日~6日間の入院を要しました。ご飯も美味しくなかったですし、特にすることがなかったのですし、何より歯が痛かったので、本を読んだり持ち込んだノートパソコンでネットをしていました。患部はもちろん痛みますが、痛み止めを飲んでいた(気がする)こともあり、容態は安定を迎え、はれて退院となりました。

抜糸

抜歯の後に待っているのは抜糸です。抜歯(ばっし)と抜糸(ばっし)同じ読みの言葉が一連の流れで出てくるのは、どこか運命めいた何かを感じます。抜糸は切開した歯肉を止めていた糸を取り除く作業です。口の中がフランケン状態だったわけです。

この抜糸も大変気持ちが悪く、口・・・・・・というか歯茎からにゅるにゅると糸が出てくる感覚は形容しがたいものがあります。何かに寄生されていて、それを摘出しているような?そんな感覚でした。

おわりに

退院後もおかゆの生活が続き、口の中が落ち着いて固いモノが食べられた日は感動しました。やっぱり歯は大事だなと思いながら、サボりがちになっている歯磨きの大事さを痛感します。

というわけで、5本の親知らずを抜いたという珍しいエピソードを持っていたため、今回「人体改造 Advent Calendar 2017」に参加させていただきました。もう少し面白く話しをまとめられたらよかったのですが、時間の都合上、時系列を追っての簡単な紹介になってしまいました。

次回はrizumitaさんの「斜視の手術について」です。お楽しみに!

 

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